OssanShop登録アイテムについての「ホンネ」を綴ります。

中日出版NetShopが仏の画家ジャック・ヴィヨンの詩画集(銅版画集)を掲載

名古屋の中日出版がWEBショップのカテゴリ「逸品」に1959年に刊行された「DENTS DE LAIT DENTS DE LOUP」という詩画集を掲載した。http://bit.ly/2zXSOLn
詩画集といっても本屋に並ぶものとは全く違い、A2サイズ大のアルシュ紙(版画用紙)が2つ折りになって左側にPOEM、右面の上半分か全面にエッチングやアクアチントの技法を駆使した銅版画が20点近く摺り込まれている。もちろん、プレートマークも入っている。
(裏側は無地)
さらに5~6点はA2サイズ大で別摺りになっている(折れ目有)
全頁が2つ折りで、ジャック・ヴィヨン特有のスピードのあるタッチで描かれた「花瓶の花」が特殊な和紙(?)に摺られ(エッチング)た作品を表紙代わりにして全頁をくるんでいる。そして全てが布張りの函(タトゥー)に収められている。

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"頁"というと、製本されているようだが、すべてが2つ折りになっているだけで製本はされていない。

また、artist(VILLON),author(詩人),publisher(発行人)三者の鉛筆サインがシリアルNo.=28の下にある。

 

この記事を書くのに某専門家の知識を拝借したが、自ら調べたところ、このタイトルは1967年にTV放送されたフランスの音楽番組の原題で「ダン・ドゥ・レ、ダン・ドゥ・ルー」と読むらしい。

JACQUES VILLONは「フォービズム」「キュービズム」「抽象」と変遷した世界の美術史でも一級の作家だが、日本ではさほど認知されておらず、美術館収蔵作品も少ないようなのが少々残念。
先の専門家によれば、"この作品は「キュービズム」というよりは、ヴラマンクなどの「フォービズム」の要素が相当な部分を占めている"ということ。

そこで、この機会に、難解な「キュービズム」についても改めてもう少し理解できないものかと思ったが、ネットの検索では
 http://www.momas.jp/Cubism/quiddity.html
が比較的読みやすいように思った。

今回の貴重な経験で数点を撮影させてもらい、額装し眺めていたら日ごと馴染んできたのか記憶に明確に残るようになった。
これが絵の持つ力なのかもしれない。